子供のころ通学路に建具屋さんがありましてね、その作業をながいこと見てまして・・・木の香りが好きでした。それで、木に係る仕事をしたいと思ったのでしょうね。16歳で得度をうけて僧侶の道を歩み始め総本山 身延山 久遠寺で修行しながらも学寮で日蓮上人の御像を彫っておりました。
あるとき久遠寺の御祖師様の御首を京都の大仏師の松久朋琳師が奉納されたと聞き、いてもたってもおられず、京都の工房にお尋ねし無謀にも弟子にして下さいと頼みこみ、内弟子にさせていただきました。
10年間、仏師の道を歩んだのです。名だたるお寺の作佛をお手伝いさせていただきました。いまは住職を務めながら仏像を彫っています。もう仏彫りを志して40年以上になります。
憲 峰
馬渕先生にあこがれ、師事して早や20年余。 まだまだ師匠の技術にはおよびませんが仏像彫刻が大好きで一生の修行課題と心に決めて日夜その研鑽に努力しております。
個人的には一方で日本古来の武道(剣道 7段)にも身を置いており、彫刻の「静」と武道の「動」を通して心身の均衡が保たれているのかなとも思っております。
剣の道を極めつつ、世の一隅を照らす仏師として精進いたしております。
合 掌 聖峰
木下 聖峰 (きのした せいほう)
・1955年(昭30年) 東大阪市生まれ
・1978年(昭53年) 大阪経済大学卒
・1993年(平 5年) 馬渕憲峰 師匠に師事(当無名塾助講師)
・2005年(平17年) HOS小坂カルチャー仏像彫刻教室 講師
・2013年 (平25年) 第50回仏教美術展 記念誌「仏の美」に毘沙門天が掲載さる
(作品は師の愛娘・沙都佳さんによる彩色截金が施された父・娘の共同作品)
作佛履歴
・東大阪市 玄清寺 : 釈迦如来立像、普賢菩薩、文殊菩薩、他製作
・阪南市 観音寺 : 阿弥陀如来立像 製作